10月のテーマ
とても悩んだのですが、これにしました。
まずは、テーマの日。
「今から絵を描くから、クイズのように今月のテーマ、当ててみて!」
と導入。
◯を書いて、、、その中にまた小さな◯と、点と、、
「あ、
アンパンマン!!!」
そうです、アンパンマンを描きました。
「ということは、いつもみたいな▲と▽のテーマはなんだろう?」
と問いかけると
「甘いとしょっぱい?」
「食べる物と食べれないもの?」
と割とシンプルな発想の答え。
そこでヒントを出していくとでました、答え。
「善と悪」
そうです、10月のテーマはこれ。
個人的にこの発想自体がなんだかなーと思っているのですが、
最近のみんなの様子をみていると、これに取り組む必要を感じていました。
何がよいか、何が悪いか、外から植え付けられている気がするんです。
それを鵜呑みにして友達に押し付けて、ケンカになったり、
自分のどこかで疑問に思っても学校でそういわれたから、となってしまったり。
「それいけないんだ〜」という小学生特有のアレがよく聞こえてきたり、、。
そんなこんなで、善と悪に取り組む事に。
みんなにまず、アンパンマンとバイキンマン、どっちが善でどっちが悪?と聞きました。
「アンパンマンが善で、バイキンマンが悪!」
と最初は満場一致の声。
「でも、かえさん、バイキンマンをじっくりみてるとすごくクリエイティブだし、
いたずらはするけど、いっつもそこそこでやっつけられてとどめは刺さないし、ドキンちゃんには優しかったりもする。なんか悪いやつ!とは割り切れないんだよね。
どうなんだろう?バイキンはバイキンで必要な場所があって。」
と話すと、
「確かに、、」とみんな
「アンパンマンの方が頭がころころかわったりして怖い。」
「そうだそうだ!バイキマンは善でアンパンマンは悪!」(←そういうはなしでもないんだけど、、汗)
そこでまたちょっと違うたとえ
「桃太郎の原作に近いものを読んでみるとね、こんなパターンもあるの。
鬼は桃太郎に懲らしめられて、反省してみんなで謝った。でも桃太郎は許すまじ、と鬼を皆殺しにした。めでたしめでたし。
これって桃太郎が善といえるのかな?鬼は悪なのかな?
桃太郎の諸説には、鬼のモチーフは海賊という言われがあって、海賊ってモノを盗みながら生きていく。
もちろんこの社会で盗みはよくないけど、そこでそだったこどもたちは、そうして暮らす事しかしらなかったら、それを悪とは思っていないのかもしれないよね。」
そしたらみんなも「確かに、そうだね。」と。
あと、みんなの身の上の分かりやすいたとえ
「学校で廊下を走る事はいけない(悪)ってルールない?」
と聞くと
「ある!でも先生走ってたんだよ!」
「走っちゃう時もあるし、、、」というみんな。
そこでさちえさんが
「もし友達が大けがして、いそいで助けないといけない時、
ゆっくりなんてあるいてられないよねえ。」
とナイスな一言。
そうそう、もちろん、出会い頭でぶつかったら危ないから、
いつでも走っていいとは思わないけれど、これも善悪が時と場合によるよね〜
あとはもう少し大きな視点
「たとえば戦争中にある国で、それまで仲良く暮らしていた一部の民族を
急に”悪”と決めつけて、殺していった。ある日、急に悪にされてしまった。」
”善と悪って、環境や立場、個人によって全然違うんじゃないか”
”団体をまとめるためにルールができて、善悪があることも事実”
”でもそのルールを守りすぎたり善悪を過信してしまうとどうなのか?”
ということを話してみました。
そこから、体感する為にからだのワークに。
まず、椅子で部屋の中に檻をつくります。
そしてみんなはお部屋の中で自由に遊んでいます。
でも国からおふれが出たら、善の人が悪の人をみつけて、
檻にいれる、というゲーム。
私が適当に考えたおふれを出します。
ある日こんなおふれが出ましたとはじまって、、、
「ハンカチを持っている人は善、持っていない人は悪。この国にはいりません!」
とか
「手腕にほくろのある人は善、ない人は悪、捕まえて!!!」
とか
「A型とO型は善、それ以外は悪なので追放せよ」
と思ったら、
「A,Oが増えすぎました。逆にAB、Bが今は善です、AとOは追放!!」
とか。。。。
鬼ごっこみたいなので、みんな大盛り上がり。
(ちょっと意味を考えると怖いけど)
様子をみていて、だれかこのルールに疑問を持たないかなと思ってたけど出てこなかったので、追いかけ回っているみんなに一声かけました。
「自分がこの善悪のルールに従いたくなければ、声をあげていいんだよ。」
そういったら、みんなと一緒にあそんでくれていた幸恵さんがふと止まって
「私、お父さんとお母さんと私と血液型がAとOとB。みんなバラバラになるなんていやだな。どっちかが悪になるなんて。一緒に暮らしたい。」
その声を聞いて、みんなハタ、と止まり
「そうだ!こんなの変だ!」
「みんな仲良く暮らしたい!」
そしたらこの国から脱出しようか、と言うと
「南の島にいこう!!」
「いこう!!!」
と夢を膨らませ、あの殺伐とした空気がどこへやら。
ふふふ
大事なこと、つたわったかな。◯
個人の声が、世界を変えていくかもしれない。
長いものに巻かれずに、
自分の感覚を大切にしてほしいなと思います。
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